「からだが喜ぶ料理教室」で思い出したこと
こんにちは。いしだです。
先週土曜日、HACHINAの木村ようこさんによる「からだが喜ぶ料理教室」を開催しました。
テーマは「切り方」。
・「夏は小さく切った方が食べやすい。冬はゴロゴロした野菜を体が欲する」ので、季節に応じて切り方を変える
・「献立を考える際、全部やわらかいと満足感が少ない。全部かたいと食べ疲れてしまう」ので、
ごはんのかたさを基準に、主菜、副菜の切り方を考える
等々 「切り方」ひとつをとっても奥が深く、めちゃくちゃ勉強になりました。

▲切り方を変えてつくった味噌汁とサラダ。食感も味も変わります。
ようこさんの料理はマクロビオティックがベースなので、
質問コーナーでは「身土不二(しんどふじ)」にも話が及びました。
「身土不二」とは、身体(身)と土地(土)はバラバラではなく(不二)、
つながっていますよという意味で、本来、その土地でとれたものをいただくのが
人間にとって自然なこと、そして、輸送も最小限なので環境負荷が少ないんですよね。
それなのに、日本の食料自給率は40%を切っている状況。
目に見えない世界なので、「信じるか?信じないか?あなた次第!」ですが、
ぼくは、その土地でとれたものをいただいた方が、
その土地とのつながりを感じ、地域への愛着が育つものと思っています。
そして、地域に住む人たち、それぞれが野菜や鶏を育て、分け合ったり、
交換し合う(同じものを食べる)ことで、地域の人と人のつながり(絆)、
人と自然とのつながりも深まり、安心して暮らせる社会ができると考えています。
今はどうでしょう?
ぼくは「分離社会の極み」だと感じています。
家族の中でも「個食化(家族それぞれ食べるものが違う)」が進んでいたり、
地域の人と人のつながり、ご近所付き合いが希薄です。
自然とのつながりを感じながら暮らしている人って、どれだけいるのでしょうか。
空き家はもちろん、マンションやアパートも空室が目立っているにも関わらず、
柿生周辺では山や緑が削られマンション開発が進められています。
経済のため?
本来の「経済」は、「経世済民」といって「世を経(おさ)め、民の苦しみを済(すく)う」ことなのですが、
今の経済システムは、人と人、人と自然を分離させ、「お金がないと生きられない」という不安と恐れで世をおさめているように感じるのです。
そして、ただ、嘆いていても何も変わらないので、まずは、自分たちの足もとから。
すなわち、自然堂(JINEN-DO)を拠点に「都市近郊でできる里山暮らし」を
スタートし、地域(森のようなまちづくり)へと広げていきたいのです。
創業以来、ぼくが一貫して「食」(“人を良くする”と書いて食ですね)の大切さを伝えてきたのは、
そんな思いがあるからで、ようこさんの料理教室をきっかけに、
あらためてそんな原点を思い出した一日でした。